少林寺拳法の指導者として伝えたいこと：武道技術の動画氾濫に警鐘

現代の武道や格闘技は、YouTubeなどの動画プラットフォームで手軽に見られるようになりました。
しかし、少林寺拳法の指導者として、私はその動画の多くに強い違和感を覚えています。
単なる技術のひけらかしや、危険な技を面白おかしく見せるコンテンツは、本来武道が持つべき大切な精神性を見失っているのではないでしょうか？
この記事では、武道の本当の価値とは何か、そして技術の優劣よりも子どもたちの心と安全を守ることの重要性について、私の率直な考えを述べたいと思います。

技術だけが武道ではない。現代の動画が抱える問題点

最近、様々な武道や格闘技の技術動画がインターネット上に溢れています。
しかし、私は少林寺拳法の指導者として、その多くに違和感を覚えずにはいられません。
本来、各団体が持つべき理念や主旨から遠ざかり、ただ技術の巧みさや派手さをひけらかすだけの動画が、
あまりにも多いと感じるからです。

「生兵法は大怪我のもと」— 指導者としての子どもたちへの懸念

武道とは、単に技を習得することではありません。技の背景には、相手を尊重し、自他を護るための哲学や倫理観が存在します。それらを無視して危険なことだけを面白半分に公開することは、武道の本来の価値を損なう行為だと考えます。

昨年の全国大会優勝が教えてくれた、本当の強さ

昨年、ここ一宮の道院から少林寺拳法全国大会で優秀な成績を収めることができました。
この成功は、決して技術の優劣だけがもたらしたものではありません。

子どもたち一人ひとりと真摯に向き合う熱量と、彼らの笑顔を想像しながら指導してきた結果だと信じています。技術よりも大切なのは、心の成長。
武道を通して、困難に立ち向かう勇気や、人を思いやる優しさを育むことこそが、指導者の使命だと考えています。

技術よりも「いじめ」のない社会を目指して

私は、くだらない技術をひけらかす暇があるのなら、学校や職場から「いじめ」がなくなるためのコミュニケーションや、心の教育について語り合う方が、よほど価値があると考えています。

子どもたちが自他ともに尊重し合える心を育むことが、武道が社会に貢献できる最も重要な役割です。私たちの道院は、技術の習得だけでなく、こうした人としての成長を何よりも大切にしています。

あなたの未来を支える、本物の武道を

武道が単なるスポーツや競技として消費されるのではなく、人々の心を豊かにし、安全で安心な社会を築く一助となることを願っています。

私たち少林寺拳法一宮中部道院では、これからも武道の本質を追求し、子どもたちの健全な成長を全力でサポートしてまいります。
もし、お子様の成長について悩んでいらっしゃる方がいれば、お気軽にご相談ください。

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